活動のご紹介

(一社)天草地域総合研究所では、天草地域に横たわる様々な問題を解決するため地域住民が主体となる地域づくり活動を進めています。
地域づくり活動は、何よりも住民が主体となることが大切で、(一社)天草地域総合研究所は住民をサポートするため専門家や関係機関と連携して問題を解決するお手伝いをしています。

戸別訪問による「空き家調査」

天草市には2023年現在、約8000軒の空き家がありますが、これからますます進む高齢化の影響で空き家がさらに増えていきます。

空き家問題を解決するには、現在の空き家対策も大切ですが、さらにこの先増え続ける空き家を未然に防ぐ活動も重要です。
(一社)天草地域総合研究所では、専門の一級建築士と地域の区長、民生児童委員と相談して、「お家の手帳」を作って、現在の家の傷み具合を無償で調査するだけでなく、終末医療、遺産相続など、高齢者世帯の住民が将来の不安をなくすための手帳を作って差し上げています。

住民とつなぐ「移住体験ツアー」

天草市では空き家バンク制度により、移住者を促進していますが、(一社)天草地域総合研究所では「移住体験ツアー」の委託を受けて、受け入れ側の地域と連携して過疎地域の移住者の増加にも力を入れています。

上記の写真は、天草市と協力して行った本町鶴地区移住者のための「リフォーム体験」の模様で、障子はりと、草刈りです。
移住希望者にとって、知らない土地で暮らす不安がありますが、移住体験により地域住民とふれあう機会を作り、心の交流が生まれることで信頼関係が築かれて、移住者も受け入れ側の住民も安心して対応ができます。

楽しいふれあい「天草の島巡り」

天草には、潜伏キリシタン関連の世界遺産に代表される、独自の歴史と風土があります。また、風光明媚な自然の景色だけでなく、新鮮な海産物、豊富な柑橘類、畜産業など、自然環境に恵まれた島です。
天草を観光で巡るだけでは、分からない地元の価値ある財産があります。特に地元の人とのふれあうことは、何よりも癒しになります。
天草の人たちは人情味が深く、明るくて大らかで誰に対しても親切です。飾らない天草弁で「よかよか」といわれると、誰もが癒されるといいます。

めいどサロン吉野屋

そんな天草を楽しんで頂くための地域で連携した天草巡りにも力を入れています。空き家を活用して地域の高齢者がご接待をする倉岳町の「めいどサロン」はその典型です。(上記の写真)
天草にはたくさんの経験や能力や知識をもっている高齢者がいます。その高齢者が地域で活躍する場として、空き家を活用して社会に貢献する取り組みを行っています。
五和町では、空き倉庫を活用してプロレス好きな人たちが集まるプロレス殿堂館を作っています。高齢者が好きなことを楽しんで仲間が集まる生きがい作りです。(下記写真はプロレス殿堂館)




天草の歴史を探訪する「インバウンド活動」

外国人が天草を訪れた時、天草の素晴らしさは言葉だけでは伝わりません。大切なことは、そこで何を体験するかで、天草に対する印象が決まります。
(一社)天草地域総合研究所では、外国人が天草に古くから伝わる天草八十八ヶ所霊場巡りを体験して、日本の伝統文化である仏教や寺院など、作法を通して学ぶインバウンド事業にも力を入れています。
白衣を着てお遍路をする体験は、外国人にとって形から入る忘れられない貴重な日本の文化体験です。座禅、写仏、念仏、歩き遍路、お勤めなど、所作を通して学ぶ日本の文化は、外国人には大好評です。

子どもの自立を育む「防災ライフキャンプ」

日本の国は災害大国で、いつどこで大きな災害が発生するか分かりません。
電気、ガス、水道などのライフラインが途絶えた時、自力で生きていく必要があります。特に子供たちが自力で生きていく力がなければ大変です。
そこで、(一社)天草地域総合研究所では、防災キャンプと自立を目的にした「天草ライフキャンプ」を実施しています。
日本は災害大国で、いつどこで大きな災害が発生するか分かりません。そんな時に、電気、ガス、水道が不通になり、水や食料も乏しい中でどうやって生きていくのか?子供たちにとっては学校では教えてくれないサバイバル状態となります。
「天草ライフキャンプ」は、自分の命と生活と人生を守るため、自給自足の体験を通して、生きることの大切さを身体で学び取ることで、子供たちの自立を促す活動に取り組んでいます。
(下は、子どもたちための防災キャンプのスライドショー)

各種勉強会・研修会

人間の基本的欲求が満たされることで、多くの人たちは安心して満足して暮らせますが、「身体の健康」「生活の安心」「信頼の関係」「役割の充実」というマズローの5段階欲求説を元に、市民の幸福量を高めるための各種勉強会と研修会を実施しています。

人生100年時代、「身体の健康」はまず第一の課題で、市民の健康寿命が延びることが幸せの土台です。
また、「生活の安心」は、経済的にも、衣食住でも不自由なく暮らせる環境があって、心豊かな暮らしができます。
そして、家庭でも職場でも地域でも、あらゆるところで人と人との「信頼の関係」があることで、物事は成就します。
最後に、いくつになっても、人から感謝されて、自己成長が続くことが生きがいとなり、「役割の充実」は、幸せな人生にとって欠かせないものです。

また、個人の幸せだけではなく、地域住民同士がたすけ合うことで幸せな地域が実現します。
地域の問題を解決するためには、専門家や関係機関と連携して学びの場を作ることが重要です。地域住民が自ら問題を考えて対策を練っていく中に、地域の課題が解決できます。
例えば、不登校の問題が全国的に拡大していますが、天草の下田南地区では、廃校となった下田南小学校を活用して、熊本学習支援センターと共に不登校のこどもたちを地域で教育する取り組みをしています。
(一社)天草地域総合研究所も連携協議会の一員として、地域の不登校問題を解決する取り組をしています。

以上のように、私たち(一社)天草地域総合研究所は、地域の課題を地域住民が主体となり、専門機関と連携することで解決していく仕組みを作り、未来の子供たちが安心して幸せに暮らす天草を目指して活動をしています。