2月3日午後2時より天草市役所3階で、天草市議会総務政策委員会の要望により、意見交換会を実施しました。
委員長のご挨拶のあと、総務政策委員7名の自己紹介と総研の出席者の自己紹介を致しました。
出席者は以下の通りです。
天草市総務政策委員 | 天草地域総研出席者 |
船部修議員(委員長) | 山口誠治(理事長) |
五通俊作議員(副委員長) | 畑元正司(副理事長) |
宮下幸一郎議員 | 永田章一(理事) |
濱洲大心議員 | 梅川定喜(理事) |
五嶋善彦議員 | 後藤千恵(会員) |
鯖江達朗議員 | 花田智子(会員) |
赤木史浩議員 |
総研の取り組みを説明
最初に総研のこれまでの取り組みについて発表し、それに対して委員からの質問を受けました。
この場で発表した総研の取り組みについては、こちらをご覧ください。
委員の質問の中で、五嶋善彦議員から天草市の空き家の中で、利活用できる物件が4,000軒ほどあるが、総研としてはそれらをどのように対処していくかという質問がでました。
まず、山口理事長から空き家の対策には3つの方法があることを説明しました。1つは、現状のまま維持管理すること、次に解体すること、さらに利活用することです。
大切なことは、どの方法であれ地域の人々が主体的に空き家問題に取り組むことで、総研としては、最初に建築士と共に地域の区長さんと民生委員さんと一緒に戸別訪問による空き家調査を実施し、その結果分かった空き家の現状を地域住民が話し合って対応することで、難しい問題が出てくるとその道の専門家に総研がつないで対応する体制であると説明しました。
空き家は、相続の問題が特に深刻で、現在の空き家だけではなく、将来の空き家になる可能性の高い高齢者世帯の所有者の意識調査を実施し、将来の空き家を未然に防ぐことが重要であることを強調し、その事例として、現在牛深町天附地区の事例を担当者の畑元副理事長から説明しました。
その他、いろいろな質問がでましたが、行政は縦軸、民間は横軸でお互いに補完しながら、空き家対策をしていくことで、空き家問題の解決が進むことで意見が一致しました。
庁内プロジェクト体制の早期整備の要望
最後に、総研の理事や会員から出てきた意見をまとめて、天草市が「庁内プロジェクト体制の整備」を早期に進めることを、強く要望しました。
これは、空き家問題は民間だけでは決して対応できない問題で、縦割りの行政で、空き家に関わる各部署が連携して取り組む「庁内プロジェクト体制の整備」が進んでいないことで、問題解決が遅延している現状を改善するための要望です。
令和元年11月に建築課が作成した「天草市空家等対策計画」のp,18に、以下の記述があります。
5 空家等対策の実施体制 (1)庁内推進体制の整備 空家問題は複合的な課題を包含しているため、関係部署が連携して空家対策 を推進することが重要です。建設部を中心に、地域政策課、総務課、防災危機 管理課、課税課、市民生活課、まちづくり支援課、各支所等から構成される庁内プロジェクトを設置し、情報を共有し、それぞれの取組みを推進します。な お、対策窓口の設置を行います。 (2)法定協議会の組織 空家対策の推進にあたり、法第七条に規定する「空家等対策協議会」を設置 し、基本的な方針や方向性、特定空家等の認定にあたっての判断、措置の内容 の検討等についての協議を行います。 なお、協議会においては、空家等対策を総合的かつ計画的に実施し、専門的 な見地からの協議を行う必要性があるため、法に例示されている者(市長のほ か、地域住民、市議会議員、法務、不動産、建築、福祉、文化等に関する学識 経験者等)の他、必要に応じて関連する専門家団体等で構成します。 |
上記の計画はいまから5年前に作られた大変重要な空き家対策の実施体制ですが、いまだに具体的な体制づくりができていません。
この計画は、中村五木前市長時代に作成されたものですが、現在の馬場昭治市長宛に、(一社)天草地域総研が設立される半月前の令和3年6月17日に、山口代表から「空家対策の庁内プロジェクト体制の整備」の具体化を申し入れした経緯がありました。
天草市で深刻化する空き家問題について、市民も行政の動きを注視しています。ぜひとも早期に「空家対策の庁内プロジェクト体制の整備」を具体化して頂き、行政と民間で協調連携して空き家対策を進めて頂きたいとたいと思います。
なお、「天草市空家等対策計画」の具体的な内容については、こちらでご覧になれます。